芝生の庭から、空を抱く中庭まで

011

芝生の庭から、空を抱く⁠中⁠庭⁠ま⁠で

ホ⁠ー⁠ム/施工事例/No.011

個人邸の外まわり⁠と⁠中⁠庭⁠。
玄関までの小径は明るい色の石に煉瓦の弧を描き、塀に囲まれた庭には芝生とウ⁠ッ⁠ド⁠デ⁠ッ⁠キ⁠を⁠。
そして家の真ん中には、四方を壁に囲まれ、空へ開いた中庭をつくり⁠ま⁠し⁠た⁠。

01

家までの数歩に灯りがひとつ立つだけで、帰り道は小さな景色にな⁠り⁠ま⁠す⁠。

朝の斜めの光が、石畳に灯りの柱の長い影を落と⁠し⁠ま⁠す⁠。

玄関へ向かう小径には明るい色の石を敷き、煉瓦の線で大きな弧を描きました。その中ほどに、丸い植え込みに囲まれた街灯のような灯り。脇には、細い葉を噴き上げるように茂らせた大きな甕が据わ⁠り⁠ま⁠す⁠。

家の壁ぎわには株立ちの木を並べ、足もとを大きな葉の下草で埋めています。淡い色の壁に、細い幹と葉の影が映⁠り⁠ま⁠す⁠。

玄関へ向かう小径。灯りの立つ丸い植え込みと、大きな甕。
玄関へ向かう小径。灯りの立つ丸い植え込みと、大きな甕。
家の壁ぎわの株立ちの木。足もとを、大きな葉の下草で埋めて。
塀の角の大甕。赤みのある乱形石の上で、葉を高く茂らせます。

左家の壁ぎわの株立ちの木。足もとを、大きな葉の下草で⁠埋⁠め⁠て⁠。

右塀の角の大甕。赤みのある乱形石の上で、葉を高く茂ら⁠せ⁠ま⁠す⁠。

02

塀に囲まれた庭には、一面の芝生。家の側には段のついたウ⁠ッ⁠ド⁠デ⁠ッ⁠キがあり、そのまま芝へ降りられます。芝に置いた飛び石が、デ⁠ッ⁠キから庭の奥へと足を誘⁠い⁠ま⁠す⁠。

塀ぎわには、煉瓦で縁取った花壇をゆるやかな曲線で回しました。角にはソ⁠テ⁠ツを据え、低木と葉の色の違う下草を重ねています。淡い塀の前で、ソ⁠テ⁠ツの濃い緑がひときわ映⁠え⁠ま⁠す⁠。

塀に囲まれた芝生の庭。ソテツの花壇の先に、ウッドデッキ。
塀に囲まれた芝生の庭。ソ⁠テ⁠ツの花壇の先に、ウ⁠ッ⁠ド⁠デ⁠ッ⁠キ。
段のあるウッドデッキから、芝生へ。飛び石が庭の奥へ続きます。
段のあるウ⁠ッ⁠ド⁠デ⁠ッ⁠キから、芝生へ。飛び石が庭の奥へ続きます。
庭の角の花壇。ソテツを中心に、煉瓦の縁が曲線を描きます。
庭の角の花壇。ソ⁠テ⁠ツを中心に、煉瓦の縁が曲線を描きます。

03

茶室の小さな窓が外の景色を選ぶように、中庭は、空を選んで家に入⁠れ⁠ま⁠す⁠。

このお住まいの真ん中には、四方を壁に囲まれた中庭があります。見上げると、四角く切り取られた空。季節の光が、毎日その口から落ちて⁠き⁠ま⁠す⁠。

見上げると、四角い空。枝葉が光をやわらかく散らします。
見上げると、四角い空。枝葉が光をやわらかく散らします。

04

玄関の扉を開けると、ホ⁠ー⁠ルの大きなガ⁠ラ⁠ス越しに中庭がのぞきます。階段の脇からも、部屋の縦長の窓からも。窓の形が違えば、同じ庭も違う絵にな⁠り⁠ま⁠す⁠。

玄関ホールから。大きなガラス越しに、中庭がのぞきます。
玄関ホ⁠ー⁠ルから。大きなガ⁠ラ⁠ス越しに、中庭がのぞきます。
縦長の窓。中庭の緑を、額縁のように切り取ります。
縦長の窓。中庭の緑を、額縁のように切り取ります。

05

中庭の中心には、乱形の石を張った腰掛けを据えました。そのまわりに、モ⁠ミ⁠ジや常緑の細い木を植えています。壁に囲まれた庭で、幹の細い木々は枝葉を上へ伸ばし、落ちてくる光をやわらかく散ら⁠し⁠ま⁠す⁠。

大きな石の壺にも株を植え、高さの違う緑を重ね⁠ま⁠し⁠た⁠。

石を張った腰掛け。まわりにモミジや常緑の木を。
石を張った腰掛け。まわりにモ⁠ミ⁠ジや常緑の木を。

06

足もとは淡い色のれんが敷き。窓辺まで下草を寄せ、室内の床と庭の緑が、ガ⁠ラ⁠ス一枚でつながります。夜は、足もとの小さな灯りが木々を下から照ら⁠し⁠ま⁠す⁠。

空は、どの家の上にもあります。中庭は、それをいちばん近くに置く方⁠法⁠で⁠す⁠。

れんがの床。窓辺まで、下草が寄り添います。
れんがの床。窓辺まで、下草が寄り添います。

At a glance

用途
お住まい(外まわり・中庭)
手がけたこと
庭の設計・施工、中庭の設計・施⁠工⁠・⁠植⁠栽
撮影
2019年9月

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