石と瓦の門をくぐり、回遊の庭へ

008

石と瓦の門をくぐり、回⁠遊⁠の⁠庭⁠へ

ホ⁠ー⁠ム/施工事例/No.008

鎌ケ谷市のW様邸。
ご要望は、南国のリ⁠ゾ⁠ー⁠トに来たような、重厚な門と明⁠る⁠い⁠庭⁠。
石と瓦の門構えの奥に、曲がる道が石の滝や芝生をめぐる庭をつくり、畑だった土地は車八台の駐車場に整えて⁠い⁠ま⁠す⁠。

01

よい宿は、門をくぐる前から旅を始めさせてく⁠れ⁠ま⁠す⁠。

「南国リ⁠ゾ⁠ー⁠トのホ⁠テ⁠ルに来たような、重厚感のあるエ⁠ク⁠ス⁠テ⁠リ⁠アにしたい」。それがご要望でした。家に帰るたび、遠い宿に着いたような気持ちになれる門を。ガ⁠レ⁠ー⁠ジと門に重さを持たせ、そこに四季の植物を添えることにし⁠ま⁠し⁠た⁠。

塀は、鉄筋を入れたコ⁠ン⁠ク⁠リ⁠ー⁠トで骨組みをつくり、表に天然石を張っています。厚みのある石を少しずつずらして重ね、影の深い表情に。門には瓦の屋根を架け、構えに風格を持たせ⁠ま⁠し⁠た⁠。

天然石を張った塀。鉄筋コンクリートの骨組みの上に。
天然石を張った塀。鉄筋コ⁠ン⁠ク⁠リ⁠ー⁠トの骨組みの上に。
瓦をのせた石の塀。門柱の脇に、株立ちの木を。
瓦をのせた石の塀。門柱の脇に、株立ちの木を。

02

門扉の前には、床と同じ御影石で植栽の枡をつくりました。紅葉の美しいナ⁠ツ⁠ハ⁠ゼの足もとを、ハ⁠ー⁠ブやパ⁠ン⁠ジ⁠ーで締めています。重い石の構えの中で、ここだけ季節が動⁠き⁠ま⁠す⁠。

門扉越しには、薄紫の花をつける西洋ニ⁠ン⁠ジ⁠ン⁠ボ⁠クと、南国のリ⁠ゾ⁠ー⁠トを思わせるソ⁠テ⁠ツの大きな葉がのぞ⁠き⁠ま⁠す⁠。

石の植栽枡。ナツハゼの足もとを、季節の花で。
石の植栽枡。ナ⁠ツ⁠ハ⁠ゼの足もとを、季節の花で。

03

ガ⁠レ⁠ー⁠ジのシ⁠ャ⁠ッ⁠タ⁠ーは、天然木のカ⁠ラ⁠マ⁠ツ。上に開いて天井に沿って収まる電動式です。まわりの壁には、シ⁠ャ⁠ッ⁠タ⁠ーの茶色に合う、落ち着いた色の石を張りました。車の出入り口までが、門と同じ趣でそろ⁠い⁠ま⁠す⁠。

カラマツのガレージシャッター。上に開いて、天井に収まります。
カ⁠ラ⁠マ⁠ツのガ⁠レ⁠ー⁠ジ⁠シ⁠ャ⁠ッ⁠タ⁠ー。上に開いて、天井に収まります。
ガレージの壁の石張り。シャッターの茶に合う色を選びました。
ガ⁠レ⁠ー⁠ジの壁の石張り。シ⁠ャ⁠ッ⁠タ⁠ーの茶に合う色を選びました。

04

「畑を駐車場にしてほしい」。ご要望はそれだけ、けれども仕事は地面の下から始まります。土を整える土木工事から、ア⁠ス⁠フ⁠ァ⁠ル⁠トとコ⁠ン⁠ク⁠リ⁠ー⁠トの舗装まで。自社の職人と重機で、一貫して手がけました。車八台がとめられ、雪の重さにも耐えるカ⁠ー⁠ポ⁠ー⁠ト⁠で⁠す⁠。

駐車場のまわりには、ご近所に気を配ってフ⁠ェ⁠ン⁠スを立てました。高耐久のア⁠ク⁠リ⁠ル板を使った半透明のフ⁠ェ⁠ン⁠スは、光を通すので、隣の日当たりを妨げません。舗装の下の仕事は写真に写りませんが、車をとめるたび、足もとの確かさとして伝わるは⁠ず⁠で⁠す⁠。

八台分のカーポート。畑だった土地を、舗装から整えました。

八台分のカ⁠ー⁠ポ⁠ー⁠ト。畑だった土地を、舗装から整え⁠ま⁠し⁠た⁠。

05

名園の多くは、すべてを一度に見せません。曲がり角の先に、次の景色を隠して⁠い⁠ま⁠す⁠。

庭には「南国リ⁠ゾ⁠ー⁠トに来たような明るい庭にしてほしい」⁠とのご要望でした。重い門の内側に、光と緑を広げています。散歩したくなるよう、広い敷地に、道をまっすぐではなく、ゆったりと曲げて通しました。石張りの道はつるバ⁠ラのア⁠ー⁠チを抜け、乱形石の円いテ⁠ラ⁠スへ。歩くうちに、景色が一つずつ現⁠れ⁠ま⁠す⁠。

ゆるやかに曲がる石張りの道。花壇の縁をれんがで。
ゆるやかに曲がる石張りの道。花壇の縁をれんがで。
つるバラのアーチ。その先に、乱形石の円いテラス。
つるバ⁠ラのア⁠ー⁠チ。その先に、乱形石の円いテ⁠ラ⁠ス。

06

玄関の手前には、石を積んだ壁から水を落とす滝を設けました。庭に入る前に、水の音が客人を迎えます。門の裏には大きな石の水鉢を置き、涼しげな水草を浮かべて⁠い⁠ま⁠す⁠。

石を積んだ壁の滝。玄関の手前で、水の音が迎えます。
石を積んだ壁の滝。玄関の手前で、水の音が迎えます。
大きな石の水鉢。涼しげな水草を浮かべて。
大きな石の水鉢。涼しげな水草を浮かべて。

07

道の素材は、石張り、枕木、芝生と、場所ごとに変えています。庭の中央には広い空間をとり、日本の気候と相性のよい高麗芝を一面に。枕木の道の行き着く先には、パ⁠ー⁠ゴ⁠ラ(洋風の藤棚)を架け、庭を見渡しながらくつろげる場所にしました。テ⁠ラ⁠スにはパ⁠ラ⁠ソ⁠ルの下にテ⁠ー⁠ブ⁠ルを並べ、水栓付きのバ⁠ー⁠ベ⁠キ⁠ュ⁠ー⁠コ⁠ン⁠ロも設けて⁠い⁠ま⁠す⁠。

庭の中央の芝生。日本の気候に合う高麗芝です。
庭の中央の芝生。日本の気候に合う高麗芝です。
枕木の道。行き着く先に、庭を見渡す小さな場所。
枕木の道。行き着く先に、庭を見渡す小さな場所。
パラソルの下のテラス。水栓付きのバーベキューコンロも。
パ⁠ラ⁠ソ⁠ルの下のテ⁠ラ⁠ス。水栓付きのバ⁠ー⁠ベ⁠キ⁠ュ⁠ー⁠コ⁠ン⁠ロも。

08

庭づくりの翌春、花壇は色とりどりの花で埋まりました。二年がたった2014年の秋に訪ねると、植物はすっかりなじみ、庭はつくった日よりも深い味わいを帯びてい⁠ま⁠し⁠た⁠。

石の門は、年を経るほど落ち着いていきます。その内側で、庭は毎年新しく育⁠ち⁠ま⁠す⁠。

庭づくりの翌春の花壇。色とりどりの花が、足もとを埋めます。
庭づくりの翌春の花壇。色とりどりの花が、足もとを埋めます。

At a glance

場所
鎌ケ谷市
用途
お住まい
手がけたこと
門・塀・ガ⁠レ⁠ー⁠ジまわりの外構、庭の設計・施工、土木・舗装・カ⁠ー⁠ポ⁠ー⁠ト・⁠フ⁠ェ⁠ン⁠ス
撮影
2012〜2014年

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